野村ホールディングスは、傘下の野村証券が上場企業の公募増資をめぐるインサイダー問題に関与したことについて社内調査による報告書をまとめ、情報漏えいの再発防止策と処分内容を、2012年6月29日に発表した。
調査は社外弁護士が担当した。経営陣の処分は、渡部賢一・野村HDグループ最高経営責任者(CEO)の報酬を6か月間、5割カット。担当役員2人も辞任する。責任を明確にして信頼回復を図るのが狙い。
機関投資家向けの営業を7月2日から5営業日、新規引き受けに関わる営業を3営業日、それぞれ自粛する。
また再発防止策として、機関投資家営業部は廃止し、業務を他の複数の部署に移す。また機関投資家向けの営業担当部署と、引き受けを取り扱う部署やアナリストとの接触を制限し、営業担当からの問い合わせは原則禁止にする。管理体制を厳しくするため「エクイティ管理部」を新設し、機関投資家への営業体制をチェックすることにした。