かなりの数量が既に国内で流通している可能性が高い
21世紀に入り、戦争で戦車を使うことは少なくなったが、「RPG-18」は流通していて、現在はゲリラが隠れているアジトやビル、障害物を破壊したり、突破したりするためなどに使われているそうだ。持ち運ぶ時の長さは70センチ程で、ロケット発射時は全長約1メートルになる。重さは2.5キロほどで主に歩兵が持ち歩き、中には2丁、3丁と体にぶらさげて歩くロシア兵士もいたという。
爆撃防護をしていない日本の小さなビルならば倒壊するか、大きな穴が開く威力がある。手元と先端に照準が付いていて、焦点を重ねてスイッチを押すとロケットが飛び出す。有効射程距離は200~300メートルあり、訓練を経た兵士ならば狙ったところに着弾させることができる。発射時の衝撃は少ない。
「作りが単純なため、操作も難しくはありません。操作方法を書いた紙のようなものがランチャーの側面に張られていますので、その通りにやればいいという感じです」
と坂本さんは説明する。
値段は、ロシアの正規品なら1丁数百万円はするが、ソ連崩壊時に大量に放出された際には、安く販売されているものもある。また、模造品も各国で作られていて、その場合は正規品の十分の一の値段になっている場合もあるという。
ロケットランチャーは形が筒型でさほど大きくないことで、他の荷物に紛れさせ輸入したり、分解したりして運び込んでいる可能性がある。今回1丁見つかったということは、かなりの数量が既に国内で流通している可能性が高いため、厳重な注意が必要だ、と坂本さんは警告している。