福岡県北九州市の木造2階建て倉庫から多数の武器が見つかり、中にロケットランチャー1丁も含まれていた。近隣住民93世帯181人が避難する騒ぎにもなったが、このロケットランチャーはロシア製で、もともとは対戦車破壊用に作られたものだという。
ビルを破壊できる能力があり、使い方も簡単だ。他にも輸入されている可能性が高く、専門家は極めて危険な状況にある、と警告している。
「ゲームの世界で起こるようなことが始まっているのか?」
報道などによれば2012年6月28日、保険金詐欺容疑者を捜査中に同市内の倉庫を調べたところ、拳銃5丁、実包50発以上とロケットランチャーが見つかった。容疑者は故意に自動車を破壊し、損害保険会社に対し保険金の支払いを請求、2011年12月に約55万円を振り込ませたのだという。
ロケットランチャーといえば、アクションRPG「バイオハザード」で、迫り来る大量のゾンビを一発で殲滅する強力な兵器、としてお馴染みだが、実際はどんな使われ方をし、破壊力はどれほどなのかよくわからない。
ネットでは、
「九州にはゾンビでもいるのか?」
「ゲームの世界で起こるようなことが始まっているのか?」
などといった書き込みがネットの掲示板やブログに出ている。
「最新版世界のミサイル・ロケット兵器 ICBMからロケット・ランチャーまで」(文林堂)などの著書がある軍事兵器専門家の坂本明さんに話を聞いた。今回のロケットランチャーは報道写真を見ると、1985年から製造されているロシア製の「RPG‐18」なのではないか、と分析している。「RPG‐18」は一回使って終了の「使いきり」で、東西冷戦時、相手国の戦車を破壊する目的で作られたものだという。