日本老年医学会は2012年6月27日、口から食事を取れなくなった高齢患者らの腹部に穴を開けて栄養分を送る「胃ろう」などの人工的水分・栄養補給について、差し控えや中止も選択肢に入れた新たなガイドラインをまとめた。
ガイドラインは医療・介護関係者向けに作成されたもので、胃ろうを作る前に口からの食事が可能かどうか十分検討するよう求めている。さらに胃ろうなどの処置で延命が期待できたとしても本人の意向などにそぐわない場合、複数の医療関係者と本人、家族らが話し合った上で合意すれば差し控えできるとした。
胃ろうは患者に苦痛を与えたり、穏やかな最期を妨げたりする場合があるとして医療関係者らから疑問の声が出ていた。