節電と電気料金の節約のため、電力会社と契約しているA(アンペア)を下げるのはどうか、といった議論がネットで起こっている。
例えば10A下げると基本料金が200円から300円下がる。東京電力ならば基本料金は60Aだと月1638円で、30Aにすると月819円だから1年間で1万円ほど安くなる計算だ。ブレーカーが落ちやすくなる可能性もあるが、そうならないように電気の使用を控えるはずだ、というのだ。
電気料金が40%も安くなった家庭もある
今回の議論のきっかけは、2012年6月18日のNHK情報番組「あさイチ」の特集「わが家の節電大作戦」。番組では福井県の主婦が挑戦した「ダウンアンペア作戦」を取り上げた。2011年、福井県内の43家庭が挑戦したところ、7割が節電に成功、なんと5家庭の電気料金が40%も安くなった、などと紹介した。
この作戦のリーダーの主婦は夫と子供2人の4人家族にもかかわらず、15アンペアに設定していて、電気料は月に2千円ほどだという。
使用電気量を下げるポイントは家電の選び方で、消費電力の小さいもの、例えば冷蔵庫は自動製氷機の機能がないものを選ぶという。
福井県に電力を供給している北陸電力広報によれば、アンペアを変更する家庭は2012年4月、5月共に昨年と殆ど変わらなかったが、放送以降、アンペア変更に関する数百件の問い合わせがあった。ただし、どれくらいの家庭が変更を決めたのかまだわからないという。ちなみに、北陸電力の設備を使っていて60アンペア以下の変更ならば、工事費は無料だそうだ。