中畑監督本人は具体的な関与を否定
2006年に現場復帰した原監督が、いきなり突きつけられた過去の「秘密」。2012年6月20日に出した声明では「ゆすられていると思い、不安を感じた一方、私を助けてくれるのだとも解釈」して1億円を渡したと弁明した。
確かに「不倫スキャンダル」が明るみに出れば、原監督にとって致命的だったかもしれない。それにしても1億円もの大金を、「私を助けてくれる」人物が求めるのは不自然ではないか、と指摘する向きもある。実は原監督と関係をもったという女性の日記に、当時原監督を支えていた2人のコーチの実名が記載されていたという。6月20日付の読売新聞(電子版)でも、「女性の日記には88年当時の選手2人の名前もあり、この2人が06年にコーチになっていた」ため、表ざたになればチームが崩壊すると考えた末に1億円を支払った旨を伝えている。
前出の「週刊文春」はこの2人が、巨人軍の岡崎郁・現ヘッドコーチと、野球評論家の緒方耕一氏だとした。当時、現役選手だった原監督と交際していた女性が、思い悩んで相談していたのがこの2人で、その様子を日記につづっていたのだという。同誌によると、2人とも女性について「知らない」「恐喝事件など聞いたこともない」と否定したそうだ。
6月26日の夕刊フジ(電子版)によると、渡辺会長は女性の日記の中に「原君だけじゃなくて、何人かの重要な選手の名前も出てくる」と報道陣に明かしたという。これがだれを指すのかは分からない。だが、ここにきてもうひとり、巨人と因縁のある名前が急浮上した。横浜DeNAベイスターズの中畑清監督だ。
東京スポーツ紙によると中畑監督は、原監督を脅迫したK氏と面識があり、K氏の息子のプロ野球選手とは母校の駒澤大学野球部の先輩、後輩の間柄だという。「週刊文春」の記事中には、K氏が「ある巨人の大物OB」と昵懇(じっこん)の中で、原監督との面会にこのOBを仲介役に立てたと語っていたとしているが、このOBこそが中畑監督ではないか、との話が出ているというのだ。中畑監督本人は具体的な関与を否定したようだが、騒動はまだまだ収まる気配がない。