ネット上で不適切な発言をしたり、不愉快な動画を投稿したりする人物が現れると、人物の実名や、通っている学校、会社が特定され、バッシングに発展、「炎上」する――。これは日本特有のものと考える人もいるが、そうではないようだ。
アメリカでは69歳の女性がバスの中で酷く罵倒される動画が「ユーチューブ」に投稿され、ネットユーザーの怒りを買った。「犯人」の中学生の実名と住所、電話番号が突き止められ、ネット上の掲示板に晒されただけでなく、自宅に「電凸(電話で突撃)」するものも現れた。この事件はアメリカでセンセーショナルに報道されている。
動画は26日までに700万回以上閲覧された
CNNやAP通信などの報道によれば、複数の中学生がスクールバス内でバス監視員のカレン・クラインさん(69)に対し、「デブ」「貧乏人」などと罵倒した。この様子は2012年6月19日に「ユーチューブ」にアップされ、26日までに700万回以上閲覧されている。
動画は10分ほどの長さで、カレンさんに対し執拗に暴言が繰り返されている。酷すぎる行為だとして反応したのが日本の「2ちゃんねる」に相当する掲示板「4chan」や「reddit」だったようだ。
誰がカレンさんを虐めたのか、その特定が行われ、実名が晒されると、学校や警察、「犯人」の自宅への「電凸」騒動まで起きた。翌日からアメリカの大手メディアが今回の事件を取り上げた。
アメリカでも日本と同じように、ネット上で犯人の身元が特定され、バッシングに発展したことに驚く人が多く出ている。掲示板やブログには、
「世界中やってる事は同じだな」
「アメリカでも、ガキどもの自宅の写真とか登記簿謄本みたいのが晒されるのか?」
などといった書き込みが出ている。
また、こんな意見もある。
「日本と違うのは特定後に、被害者を助けるために寄付をしたこと。日本では半分面白がって特定、晒すだけ」