レンタルサーバーの大規模障害を起こしたファーストサーバは2012年6月25日、J-CASTニュースの電話取材に応じた。6月20日17時ごろに発生した障害のため、一部サービスでメールを含むデータが消失し、バックアップも失われたうえデータの復旧も不可能になった。
ファースト社広報によると、今回被害を受けたのは同社が抱える顧客のうち、5698件にあたるという。原因については、これまでの調査で、脆弱性対策のためにサーバーに適用した更新プログラムで「ファイル削除」コマンドの停止指示が漏れていたうえ、本来であれば対象サーバーにのみプログラムが適用されるはずが、対象範囲の指示も指定されていなかったため、すべてのサーバーに不具合のあるプログラムが当てられてしまったことが判明。さらにバックアップ環境にも影響が及んでしまったため、バックアップデータの消失につながってしまったという。
ファースト社では1日に2回、ウェブサイト上で最新情報を更新して情報の提供にあたっている。また問い合わせ用電話がつながりにくいとの指摘があったため、回線を増強したと説明した。被害を受けた顧客に対する損害賠償については、「約款に基づき、どのような形で行うか現在検討中」との回答だった。