薬学部の就活「この世の春」 「6年制特需」ドラッグストアが積極採用

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地方の病院や薬局は「薬剤師不足」が深刻

   薬剤師不足は地方ほど、しかも小さな薬局ほど深刻で、「ドラッグストア大手などに(人材を)持っていかれて、町の薬局は閉めるしかなくなる」という事態に陥っている。埼玉県伊奈町にある日本薬科大学では「家業(薬局)を継ぐ卒業生もいました」(キャリア推進グループ)と話すが、そんなケースは希なようなだ。

   病院に勤める卒業生もあまり多くない。病院の採用は欠員がなければ募集がかからないケースも少なくなく、新卒採用とうまくマッチングしないことが原因とみられる。ただ、病院からの求人がまったくないわけではなく、地方の病院などからは毎月のように寄せられている。

   とはいえ、今春の卒業生のような「特需」がいつまで続くのだろう――。そもそも、薬学部を新設する大学が増えたことなどで、薬剤師の「質」の低下や供給過剰をいぶかる声がないわけではなかった。

   城西国際大学は「(好調なのは)6年制が軌道に乗ってくるまで。そう長くはないでしょう」とみている。いまのところ、ドラッグストアの強気な採用意欲に支えられているともいえそうだ。

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