日立製作所がリトアニアと交渉してきた原子力発電所の建設事業について、受注がほぼ確実となった。リトアニア政府が2012年6月21日に議会の承認を賛成多数で得た。正式契約はこれからだが、東京電力・福島第一原子力発電所の事故で国内での原発の新設が困難ななか、事故後に日本の原発プラントの輸出が決まったのは初めてとなる。経済産業省資源エネルギー庁も「正式受注とみていい」としている。
リトアニア政府は2021年の稼働をめざす北東部のビサギナス原発の新設について、日立に対し11年7月に優先交渉権を与えていた。今年3月、政府と日立のあいだで建設事業権に関する契約を結び同国議会の承認待ちだった。事業規模は約4000億~5000億円とみられる。