東京都千代田区の靖国神社境内で、桜の木に針金で取り付けられたプラスチック製の表示板を外し踏み割った中国人男性(45)が器物破損容疑で逮捕されたとの報道が出た。
男は北京市内にある植物園園長で、針金を付けられた桜がかわいそうでやった、などと供述したという。男は謝罪し表示板の代金を弁償したため、2012年6月6日に釈放されて帰国した。
表示板には献木した旧日本軍の部隊名
報道によれば、男は日本で行われた植物イベントに参加するため5月下旬に来日し、事件が起きた6月4日は観光で都内を訪れたという。同日午前10時すぎ、靖国神社にいた男は、針金で桜の木に掛けられていたプラスチック製の表示板を外し、足で踏み付けて割ったため、警備中の機動隊員に取り押さえられた。表示板にはさくらを献木した旧日本軍の部隊名などが書かれていたという。
男が釈放されたのは2日後の6日。犯行動機が「桜の木がかわいそう」ということであり、謝罪し弁償したことなどから靖国神社側が被害届を取り下げた。
中国大使館が事件を公表するなと警察に圧力?
また、12年6月21日付けの読売新聞によれば、中国大使館が今回の事件について6月4日に、日中関係に影響が出ないよう事件の公表を控えてほしいと管轄の警視庁麹町署に要請していたという。中国からの旅行者が逮捕された場合、日中領事協定で中国大使館に逮捕を通報することになっていて、通報した際に申し出があったようだ。麹町署ではもともと発表する事案ではなかったと話しているという。
ネットではこの報道について、花や木を愛する植物園の園長の行動だから許してあげるべきだ、という意見もあるが
「板を取り外すのはまだしも、踏み割る意味が分からん」
「園長だったら、針金を使って育てる日本の盆栽技術は知っていたはずだ」
など、男は別の意図があって表示板を踏み割ったのではないか、と疑問視する書き込みが多く出ている。