顧客層の住み分けで「パイを拡大したい」
ジェットスターは、オーストラリアのカンタス航空の100%子会社として04年に創業。「フルサービスキャリア」「レガシーキャリア」と呼ばれる既存の航空会社がLCCを設立したケースで、親会社と子会社の両方が黒字を達成している世界的にも珍しいケースだ。この背景には、カンタスがビジネス客、ジェットスターがレジャー客をターゲットにしたため、「共食い現象」(カニバリゼーション)を最小限に抑えられたことにある。この経験をもとに、鈴木社長は
「ジェットスターの参入で航空産業を刺激し、乗客を増やしたい。パイの一部を狙うだけではなく、パイを拡大したい」
と、JALとの住み分けは可能だとの見方を示した。