維新の会、生活保護に「現物支給」検討 不正受給を減らせるのか

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

米国では不正も横行

   1人あたりの平均受給額は月132ドル(約1万円)で、フードスタンプ全体では2010年度(09年10月~10年9月)には、実に683億ドル(5兆4000億円)が投じられている。だが、10年の会計検査院(GAO)の調査によると、不正受給額は20億ドル(1580億円)にのぼる。その手口は、大きく2つ。ひとつが、小売店と結託するやり方だ。受給者が食料品を買ったことにして、店側がある程度の「手数料」を差し引いた上で、店が受給者に現金を渡すというもの。もうひとつが、支給されたカード自体を紛失したことにして売ってしまうというものだ。「イーベイ」や「クレイグスリスト」といったウェブサイトで、公然と売買されているのが現状だ。カードは紛失や盗難の届けがあれば無効になるが、それまでは本人確認なしで誰でも使えるため、いたちごっこが続いている。

   国内の事例では、ホームレスに対して食費を現金支給していた東京都大田区が97年に現物支給に切り換えたところ、給付を受ける人数が激減したケースなどがある。この結果、翌98年度の予算計上額は、97年度の半分以下にとどまったという。

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