政府も推奨する「LED電球」
全国4000店の家電量販店を調査しているGfKジャパンによると、白熱電球とLED電球は2011年6月と7月に一時、LED電球が販売数量で白熱電球を上回る「逆転」現象が起こったものの、その後再び白熱電球が伸びて、2012年5月時点の構成比では白熱電球が49%、LED電球が35%、電球型蛍光管16%になっている。
とはいえ、すでに東芝ライテックや三菱電機オスラムなどは一般用の白熱電球の生産を終了。パナソニックも12年度中としていた白熱電球の生産終了を年内に前倒しする。一方で、家電量販店のプライベートブランドが1個1000円を切るような安価で参入していることで、消費者にとってLED電球は購入しやすくなってきた。
政府は6月12日、細野豪志環境相が記者会見で白熱電球の販売自粛を求める考えを示した。その後、一部の家電量販店などから「消費者のニーズはまだある」との反発もあって、「LED電球も含めた省エネ効率の高い照明製品への普及促進」と、ややトーダウンしたが、節約志向の高まりや価格の低下が進めばLED電球への移行はおのずと進んでいく。
政府によると、仮に現在ある電球がすべて省エネ型照明に替わった場合、140万世帯分の需要にあたる年50億キロワット時の節約効果がある、と試算している。