解散可能性は「10~20%」?
解散は、どの程度現実的にあり得るのか。政治ジャーナリストの山村明義さんは、解散の可能性は「10~20%」と、あまり高くないとみている。その理由のひとつが、民主党執行部の意向だ。例えば前原誠司政調会長は6月6日のBS朝日の番組で、解散後に参院選とのダブル選挙に突入した場合、
「たまったマグマが爆発して、衆参ともに壊滅的なことになる」
と、非常に悲観的な見通しを示している。選挙をしても民主党内の誰にとっても得にならない、というのが解散に否定的な見方の大きな根拠だ。
その一方で、党内には反対派が多数存在する上、いわゆる「中間派」と呼ばれるグループも反発を強めている。いわば、野田首相だけが追い詰められている形で、野田首相周辺からは、
「民主党に嫌気がさして、自民党と組んで党を割ってもいい」
といった政界再編を望む声すらあがっているといい、永田町には
「ひょっとしたらひょっとする」
という見方もある。