2012年5月の景気ウオッチャー調査(街角景気)は、足元の景気実感を示す現状判断指数が前月に比べて3.7ポイント低下の47.2と、2か月連続で悪化した。内閣府が6月8日に発表。景気の現状に対する基調判断を、「持ち直している」から「このところ持ち直しのテンポが緩やかになっている」と、昨年8月以来9か月ぶりに下方修正した。
5月の景気の現状を判断する指数を構成する家計、企業、雇用の全部門で悪化した。消費の伸びが一服したことに加えて、景気回復を鈍らせる要因として円高も意識され始めたことがあって、好不況の分かれ目である「50」を3か月ぶりに下回った。
また、先行き判断指数は、前月比2.8ポイント低下の48.1と2か月ぶりに悪化。昨年と同様に欧州債務問題の波及による景気の減速や円高が先行きに影を落としているほか、夏の電力不足を不安視する声が増えた。