「傾聴技法」を学ぶ 被災者支援に必要なケアの精神【福島・いわき発】

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   シャプラニール=市民による海外協力の会が運営する、被災者のための交流スペース「ぶらっと」(イトーヨーカドー平店2階)の勉強会が水曜日(6月6日)、いわき明星大地域交流館(=写真)で開かれた。


   地域交流館には「心理相談センター」がある。「ぶらっと」のスタッフ・ボランティア十数人が、そこで「災害支援者のための傾聴技法」と題する窪田文子教授の話を聴いた。窪田さんは臨床心理士でもある。遠慮のない友達同士のやりとりではなく、被災者と支援者としてのかかわり方を具体的に伝授した。


   傾聴のポイントは(1)かかわり行動(2)はげまし・言いかえ技法(3)質問技法、の三つだという。(1)は話し手の話題についていく、など。(2)はあいづち・うなずき、など。(3)は「調子はどうですか」といったあたりから始める、など。


   なぜ傾聴なのか。「取り残された」「忘れられている」「独りっきりだ」――そういう思いにさせないのが目的と言ってよい。言い換えれば、「一緒にいてくれている」と思ってもらえるかどうか。つまり、寄り添うこと・共感すること、それに尽きる。


   東日本大震災から間もなく1年3カ月。「これからどうなるのか」「そんなに頑張れない」「行政は何もしてくれない」。とりわけ原発事故が起きた福島では。宮城・岩手より復興への動きが鈍く、被災者・避難者の不安が強い。支援する側にも、そういう心に寄り添うケアの精神が必要になってきた。

(タカじい)



タカじい
「出身は阿武隈高地、入身はいわき市」と思い定めているジャーナリスト。 ケツメイシの「ドライブ」と焼酎の「田苑」を愛し、江戸時代後期の俳諧研究と地ネギ(三春ネギ)のルーツ調べが趣味の団塊男です。週末には夏井川渓谷で家庭菜園と山菜・キノコ採りを楽しんでいます。
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