AKB商法や過剰な報道にも疑問相次ぐ
総選挙のトピックを巡っても、ツイッターなどで議論になっているようだ。
まずは、千枚以上もCDを買うファンがいたとされる、そのイベントのあり方だ。
CDを買って初めて投票できる手法は「AKB商法」と呼ばれ、今回も疑問の声が続出した。1人でCDを何枚も買って投票券だけ抜き取って捨てるケースもあったとされ、「そんなのAKBのメンバーやCD業者、純粋にAKBが好きな子に失礼だと思う」とツイッターで指摘が出た。一方で、縮小が続いている音楽ソフト市場の現状を挙げて、「AKBは数少ない『頼みの綱』であって、少なくともプレス屋、印刷屋の飯の種になっている」とするツイートもあった。
また、メディアの過剰な取り扱いについて疑問の声も強かった。
CD販売を巡って、「子どもたちの『好き』という気持ちを食い物にするようなビジネスモデルに自らお墨付きを与えている」といった指摘だ。公共放送のNHKがニュースで大きく取り上げたことに違和感を持つ人も多かったらしい。「AKBの総選挙の裏側ってあるけどNHKまでそんなもん放送するなんて日本は終わってる。もっと大事なニュースあるだろ」といったツイートが次々に出ていた。
もっとも、メディアが取り上げる意義を説く声もある。陸上選手の為末大さん(34)は、総選挙のプラス面を強調して、「人は影響し合っているのは間違いないのだけれど、それが実感できない為に自信を失う人が多い。そういう社会の虚しさをAKBは埋めてくれているのではないかと僕は思う」と持論をぶった。