日本の独走、米欧・中国が阻止へ 電気自動車の充電方式、三つ巴の戦い

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GMやVWは「コンボ」開発中

   一方、米ゼネラル・モーターズ(GM)や独フォルクスワーゲン(VW)など米独の自動車大手8社は、「コンバインド・チャージング・システム(通称コンボ)」と呼ぶ規格を提案。まだ開発中ながら、昨年末にIECに届け出た。また、EVで日本勢に席巻されることを警戒する中国当局も、昨年春に独自の規格をIECに提案した。

   IECは技術的な問題がなければ排除しないスタンスのため、来年夏には3つの規格はいずれも承認される見通し。従って、どこかの規格が勝利して世界中がその規格に合わせなければいけなくなる事態にはならないが、地域ごとに規格の異なる急速充電器が配置されることになりそうだ。

   そうなると、EVメーカーは販売する地域の急速充電器に合わせた仕様にする必要がある。日本勢が米独で売るならコンボ仕様に、中国なら中国式といった具合だ。

   逆に米独勢が日本で売る場合にも対応を迫られる。実際、2013年にもEVを発売するVWのルドルフ・クレープス執行役員は5月30日に東京で行った記者会見で、日本で販売するEVはチャデモに対応させる方針を表明した。

   「地域ごとに違う急速充電器」がEVの普及にどう影響するのは業界関係者も読み切れていないが、統一規格が作られるまでには10年はかかると見られている。日本のユーザーが外国でマイカーを使うことはあまりないが、簡単に国境を越えられる欧州では問題が出る可能性もある。いずれにせよ、消費者を置き去りにしない競争にして欲しいものだ。

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