普天間問題で鳩山氏を批判
例えば10年5月29日の読売新聞に掲載された普天間問題に関する座談会では、
「県外、国外移設を目指す首相の思いを実現しようとすれば、歴代政権が積み上げた日米同盟の根底が崩れる。首相の考え方は非武装中立の色彩が強く、中国に対する脅威感がない」
と鳩山氏を強く非難。加えて、自民党政権時代と比べても政策が劣化したことも指摘している。
「自民党政権時代と決定的に違うのは、沖縄との協議が十分でないことだ。鳩山首相が沖縄を訪問すればいいというものではない」
自民党との距離が比較的近いのも特徴だ。06年に安倍内閣が設置した有識者会議「国家安全保障に関する官邸機能強化会議」のメンバーを務めたほか、麻生政権時代の09年には、防衛相補佐官に就任している。
それだけに、自民党からも、民主党の人材不足を指摘する声をのぞけば、森本氏の起用自体を批判する声は目立たない。例えば、自民党の国会議員のツイッターを見ると、自衛官出身の佐藤正久参院議員は、
「防衛に詳しいまさにプロが大臣に着任した。集団的自衛権等これまでの主張を貫いてもらいたい。委員会で本格的議論をしたい。ただ大臣が選挙を経て選ばれた政治家ではないので、『文民統制』の観点から説明は必要になるだろう」
と、基本的には賛成しているし、山本一太参院議員も、
「森元(原文ママ)大臣なら、佐藤氏の質問は凌げるだろう。が、理論と現実の政策は違う。交渉力や根回し力は未知数だ」
と、「お手並み拝見」といったところだ。