野田佳彦首相は2012年6月4日、記者会見を開き、5閣僚を交代させて夕方に第2次野田改造内閣を発足させると発表した。参院で問責決議を受けた田中直紀防衛相と前田武志国土交通相を交代させて、消費増税関連法案成立に向けた野党との協議を前進させたい考えだ。
防衛相の後任には森本敏・拓殖大大学院教授、国土交通相の後任に羽田雄一郎民主党参院国会対策委員長を充てる。前身の防衛庁長官時代を含めて、防衛相に民間人が起用されるのは初めて。
国会会期内に、関連法案を衆院採決に持ち込みたい考え
それ以外に、農相には郡司彰元農水副大臣が就任するほか、法相には滝実法務副大臣が昇格する。自見庄三郎郵政・金融担当相の後任には、自見氏が所属する国民新党の松下忠洋復興副大臣が就任する。それ以外の岡田克也副総理ら13閣僚は留任する。
野田首相は、内閣改造の目的を、
「(社会保障と税の)一体改革を含めて、様々な諸懸案を前進させるための内閣機能の強化」
と説明。6月21日までの国会会期内に、関連法案を衆院採決に持ち込みたい考えで、
「修正協議を自民党とさせていただく中で、進展を見て、必要ならば、私は党首間の会談はどこかの段階で必ずやらないといけないと思っている」
と、谷垣禎一自民党総裁との党首会談に強い意欲を示した。
第2次改造内閣の認証式は17時、初閣議は20時45分から行われる。