「社会保障と税の一体改革についてたしかな処方箋を示し、高齢化の進むアジアにアジアモデルを示したい」
野田首相は2012年5月24日、日本経済新聞社主催の第18回国際交流会議「アジアの未来」の晩さん会でこう強調した。野田首相はたびたび「社会保障と税の一体改革」にかける情熱を語っているが、高齢化は日本だけでなく中国を初めアジア諸国でも進んでいる。それだけにリ・クンユー元シンガポール首相などアジアの要人が出席した「アジアの未来」晩さん会での発言は、老いるアジア諸国に共通したテーマとして国際的共感を得るために強調したものとみられる。
野田首相は「社会保障と税の一体改革は、急速に少子高齢化が進む中で決断が最優先課題として全力を傾ける」と指摘、ほかに低炭素社会実現の具体化やTPP(環太平洋経済連携協定)協議参加の必要なども強調した。