河本準一問題「闇は深い」 片山さつき発言の真意は何か

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   「それだけ、この問題の闇は深いんです」。河本準一さん(37)の母親の生活保護受給問題を追及している自民党の片山さつき参院議員が、テレビで涙ながらにこう告白した。深い闇とは、一体何を指すのか。

   今回の問題で、片山さつき氏は、テレ朝の番組をはしごして連日生出演した。

「福祉事務所は、熱心に調べなかった」

これで終わりにするのか
これで終わりにするのか

   「やじうまテレビ!」では2012年5月28日、お笑いコンビ「次長課長」の河本準一さんが2日前にした会見について、その内容に納得したのか聞かれた。これに対し、片山氏は、自らの言葉で語って返納の意思を示したことは評価したものの、もっと早く会見すべきだったと批判した。プライバシーを理由に親族の受給などの説明を拒んだことについては、メディアが調べるしかないのかと不満を漏らした。

   さらに、準一さんが過去のテレビ番組で発言したこともやり玉に挙げた。準一さんがあるバラエティ番組で、無名時代の2003年に、妻が銀座のクラブで働いて月に40万円も稼いでいると明かしたことについてだ。片山氏は「吉本さんから説明を受けた18日に言っていたことと、もうすでに違っている」とした。

   一方、受給を認めた岡山市の福祉事務所についても、「あまり熱心に調べなかった」と批判した。そして、地元の自民党市議団に、議会で追及するように求めた。

   また、27日には「報ステSUNDAY」に出演し、今回の問題で悲しいことが2つあったと明かした。1つは、準一さんが生活保護をもらえるならもらっておくと周囲に吹聴していたことだ。「これは大変な悪影響があるな」と思ったという。もう1つは、根拠は不明だが、会見後に準一さんと仲のよい芸人がテレビでした発言で一般の人から脅迫めいたことを言われたことだという。そして、涙をふく仕草をしながら、問題の深い闇について語り、「そこを乗り越えないと、本当に公平な社会保障、福祉はできないんですよ」と訴えた。

母親への支援、再三お願いして、やっと一部を援助?

   片山さつき氏は、番組内では、深い闇の内容については語らなかった。ニュースサイトのインタビューでは、問題の重大さは、母親以外の親族も生活保護を受給していたことにあるなどとしていたが、それが当たるのか。事務所に取材すると、片山氏は出張中などとして話は聞けなかった。

   岡山市の関係者は、取材に対し、深い闇については、うわさレベルでしか聞いていないとした。しかし、この関係者は、準一さんについて市の幹部に聞いたところ、この幹部は「頭に来ていますよ。私は許せません」と怒っていたと明かした。準一さんが毎日のようにテレビに出るようになってから母親への支援を頼んだが、いつも素知らぬ顔をしていたからだという。再三お願いして、やっと一部を援助してもらったそうだ。

   福祉事務所に批判が出ているが、この関係者は、「『仲が悪い』と偽装する可能性があるので、国の法律を変えないといけません。例えば、年収1000万円以上なら援助しないといけないというようにです」とも指摘している。

   なお、準一さんの妻が月に40万円を稼いでいたことについては、必ずしも援助しなければいけないとは言えないようだ。厚労省の保護課によると、扶養義務のある三親等内に妻も含まれているが、負債や子どもの有無などの個別事情が勘案される。当時、準一さんが月10万円以下の収入だったとして、世帯の年収はせいぜい580万円で、しかも子どももそのときまでには生まれていた。

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