10本の赤外線、「広角対応」センサーも
今回窃盗の被害に見舞われた飲食店が、具体的にどのような赤外線センサーの仕組みをセコムに委託していたかは分からない。ひと口に赤外線センサーといってもさまざまなタイプがあると、防犯設備に詳しい団体の担当者は話す。最近では、赤外線を同時に10本程度放射させたり、感知できる範囲が180度と広角に対応したりする装置もあるそうだ。網目のようにセンサーが張り巡らされていれば、侵入も容易ではないだろう。
セコムが、個人が手軽に買えるような赤外線センサーだけでまかなおうとしていたとは考えにくい。逆に、「複雑」な防犯態勢を理解していたからこそ、容疑者がセンサーをかいくぐることができたのだろうか。
今回は、店に設置されていた監視カメラに容疑者の姿が映っていたため、犯行が明るみに出たという。一部報道では、カメラは店側が独自に付けていたともあり、複数の装置を組み合わせて防犯にあたっていたのは幸いだったが、警備会社の社員まで疑わざるをえないとなるとどこまで防犯を強化すればよいのか、判断が難しい。