お笑いコンビ「次長課長」の河本準一さんの母親の生活保護受給問題は、河本さんの謝罪会見によって一区切り付いたかに見えた。しかし「河本擁護派」と「河本否定派」がメディアでさまざまに意見することによって、さらに議論が白熱している。
そんな中、河本さんの後輩芸人「オリエンタルラジオ」藤森慎吾さんのツイートが波紋を呼んでいる。河本さんの問題で意見してきた人とやり合い、最終的にブロックしたことが話題となっているのだ。
「河本さんのことに関しては流しましぇーん!」
藤森さんは2012年5月26日、河本さんの「この度はファンの皆様、関係者の皆様に大変ご迷惑とご心配をおかけしまして本当にごめんなさい。応援してくださるファンの皆様には舞台やテレビなどで、一日も早く恩返しが出来たらと思います。これからも次長課長を宜しくお願いします」というツイートに、「笑わせてくれればいいです!」と反応した。
その後、フォロワーから「身勝手で無責任な事ホザくな!何がチャラ男だよ!お前も社会人なら世の中に対する責任有るだろ~が!」という返信が来ると、「少なくともあなたよりは社会人としての自覚はあります。こういう公の場であなたのような乱暴で幼稚な言葉使いはしないからー」と返した。
その後も「私はお前と違って人間全般に通じる言葉しか使わないよ」「なんでか間違ってフォロ~しちゃったんだよ で外すの面倒臭いから眺めてたのさ…あんまり面白くないけど」などの返信が来て、藤森さんは「じゃあ、こちらからブロックー!」と言ってそのユーザーをブロックした。ツイッターではユーザーをブロックすると自動的に互いのフォローが外れ、そのユーザーからの返信を表示しないようになる。
その後も「立派な詐欺なのによくこういうこと言えるね芸人って・・」という返信が来ると「芸人全般に対する侮辱ですかー?謝罪はしたけど詐欺ではないでしょ。自分の発言に責任を持った方がうぃーねー!」、「河本問題なり紳助問題なり、芸能人への見方も厳しくなってるのに。流す事も覚えなさいよ」と言われると「河本さんのことに関しては流しましぇーん!」など、河本さんの問題で絡んできた人に対して「律儀」に返信を続けた。
宮根、森永、麻木らが「擁護」
一連のツイートに関し、2ちゃんねるでは「触れたくない話題なら最初から反応しなきゃいいのに どうせ圧力で余計なこと言えないんだろうし」「会見終わったし黙っておけば生保の制度自体に問題は移って自然に収束していくのに、いちいち河本の擁護をおおっぴらにする意味がわからん」などと書き込まれている。中には「河本を蹴落としたいんだろ わざわざ炎上させるとか、みんなの記憶から消したくないとしか思えん」といううがった見方もある。
河本さんを擁護している業界人は少なくない。会見当日の5月25日放送の「ミヤネ屋」(日本テレビ系)では宮根誠司さんが「僕らの感覚で言うと不正には当てはまらない」、森永卓郎さんが「不正受給っていう言葉を使って、実名を出してっていう所までやるのが正しかったのか」など河本さんを応援する姿勢だった。
ツイッターでは麻木久仁子さんが「あの議員さんたちは、恵まれた環境に生まれ高い教育を受けさせてもらい、社会に出てからも陰に陽に守ってくれる親や親族、縁に恵まれたことへの感謝の気持ちはないのかな。今の自分は全て、自分一人の力でもなかろうに。謙虚さこそが"伝統的日本人の美徳"ってえやつじゃないのかな」、松尾貴史さんが「藝人をいじめて愉しセレブ議員」とツイートするなど、河本氏を追及する世耕弘成議員や片山さつき議員を批判している人もいる。
一方和田アキ子さんが5月26日放送のラジオ番組「ゴッドアフタヌーンアッコのいいかげんに1000回」(ニッポン放送系)で「世の中には本当食べれなくて、その人たちのために少しでも普通の生活をさせてあげようっていうのが生活保護」「お母さんも今年の5月くらいに受給をもう断ったって言うんだけど、最初は女性週刊誌に匿名で出てそれからネットに名前が出たんだけど、話題にならなければもらってた?ていう気もするわけ」、ビートたけしさんが26日放送の「情報7daysニュースキャスター」(TBS系)で「お笑いとかそういう人たちは、頑張って好きな仕事をやるために、いろんな仕事を逆にやって、支えなきゃおかしいじゃない」と発言するなど、厳しく取り上げる向きもある。擁護する意見、批判する意見が出るたびにネット上では議論が巻き起こる。この問題が収束する日はまだまだ遠そうだ。