「ファミマ」は韓国に溶け込んでいる
コンビニの国内店舗数は5万店が飽和状態といわれている。東レ経営研究所のシニア産業アナリスト、永井知美氏は「現在4万5000店ですから、ほぼ飽和状態。空白地があるとしても、そういった場所はおそらく出店しても採算があわないのでしょう」と指摘する。
とはいえ、海外進出にも不安はある。中国への進出はどのコンビニも早かったが、北京や上海といった大都市でさえ、外資系企業にかかる規制の「壁」に阻まれて思うように利益を上げられないでいる。ベトナムやミャンマーなども「未知数」な点は少なくない。
ただ、「例外」もある。ファミリーマートは韓国で大健闘している。同社は現在、韓国に7000店超を出店しているが、「競争が激しくなる中で地元企業だと思って利用している韓国人は少なくないですし、利益も上がっています」と話す。
永井氏は成功の理由を、「コンビニの場合、『一番乗り』がヒケツです」と語る。いち早く出店し、地域に溶け込むことが成功への近道とみている。たしかに、ファミリーマートは韓国への出店、「一番乗り」だった。
「引き続き中国などにも出店の余地はありますが、(ミャンマーなどで)一番乗りすることで成功する可能性は高まると思います」と話している。