節電商品の売れ行き好調、新顔も続々 「軽量ネクタイ」「夏のカレー」「制汗シート」・・・

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   今年も電力不足で暑い夏がやってくる。関連メーカーは節電グッズの量産に励み、ネットでググれば節電商品特集のページのオンパレード。百貨店、量販店なども関連商品のコーナーを構え、熱い商戦を展開している。

男性化粧品も商戦に加わる

   小林製薬は発熱の際に額などに貼る冷却シート「熱さまシート」や、冷却ジェルマット「熱さまひんやりジェルマット」、衣類にかけて冷感を持続させるスプレー「シャツクール」など暑さ対策の商品の売り上げを昨年夏よりも3割以上増やす計画だ。すでに工場でフル生産という。

   保冷枕「アイスノン」を製造する白元は今年、「どこでもアイスノン首用ジェルシート」やスプレーなど6アイテムを追加してラインアップを拡充。「首用」は襟に隠れるサイズなので目立たずに使えるのが売りだ。冷却シート「デコデコクール」を展開する久光製薬も増産を進めている。

   化粧品も新商品が相次ぐ。男性用化粧品のマンダムは、冷たさが1時間以上持続するボディーローション「ギャツビー アイスデオフリーザー」を投入。資生堂も制汗剤「Ag+(エージープラス)」のブランドで、ひんやり感を強めた男性向けの制汗シート「メンズボディーシート」を発売した。

「省エネ」「節電」に注目

   キッチン関係でも時間の短縮と同時に節電も意識した器具や加工食品が人気を集めている。圧力をかけて食材に熱が通りやすくし、「チン」の時間が短縮できる「電子レンジ圧力鍋」はホームセンターやネットの通販サイトで5000円前後で売られ、一部の店では品切れも出る人気とか。こうしたレンジ関連は油を使わない健康調理として近年人気が高まり、東急ハンズなどは専門の売り場を展開しているが、昨年からは特に省エネ面が注目されているという。

   レンジ自体も、例えば三菱電機の「ZITANG(ジタング=時短具)」は、庫内をコンパクトにして熱を伝わりやすくした。調理時間も4~5割短縮、消費電力を抑えて人気という。

   食材からの省エネの取り組みも盛んだ。ハウス食品は煮込み時間を省いて10分でカレーができる「カフェカレ」や、植物油脂を使うことでルーを固まりにくくし、温めずにご飯にかける「夏のカレー」などを揃える。味の素冷凍食品はレンジを使わず自然解凍で食べられる「揚げずにサクッとさん」シリーズを充実させる。日清フーズの「マ・マースパゲティ 早ゆでスパゲティ―」は太さ1.4ミリで溝を入れて水分の浸透を早め、ゆで時間は通常の半分の2分でOK、といった具合だ。

大手百貨店は「クールビズ」前倒し

   冷房の設定温度を上げるために軽装を認める「クールビズ」商戦も熱い。新聞や雑誌でもユニークな商品などがいろいろ紹介されている。例えば、下着なら男性用が、シークの半袖Uネックシャツ、ユニクロのシルキードライ、女性用ではワコールの「スゴ衣薄軽爽デオドラント 2分袖インナー」など、ひんやりした着用感、速乾性などをPR。

   大手百貨店はクールビズ5月スタートをにらんで関連商品の本格展開を軒並み4月に前倒し。日本橋三越・伊勢丹新宿は通気性のいいジャケット、日本橋高島屋はジャケットより軽くて涼しくてあまりラフにならないベストなどをそろえれば、阪急百貨店メンズ館では、どうしてもネクタイが必要な場面でも爽やかに着用できるように、普通のネクタイの約3分の1の20グラム程度に抑えた軽量ネクタイを売り込むなど、各店とも品揃えを充実している。西武池袋本店では関連商品がけん引して4月の紳士服の売り上げが前年同月比8%増を記録したという。

   このほか、窓辺を緑で覆って直射日光を和らげる「緑のカーテン」が今年も全国で実施されそう。アサガオなどに加え、昨年は「育ちが早くて実も食べられる」とゴーヤが人気だったが、第2のゴーヤを狙った売り込みも盛んで、例えば岐阜県関市のパッションフルーツ組合が南米原産のパッションフルーツの苗やプランター、肥料、網などが入ったキット(1万2000円=消費税別)を開発。6月初旬に植えると、高さ2.5メートル、幅1.2メートルに育ち、約3か月後には10個ほどの果実が熟すという。他にも雑誌やネットではヘチマ、キュウリやトマト、メロン、小玉スイカなどの栽培方法などが紹介されている。

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