仙台市長「文化の一つの問題」
また、仙台市の奥山恵美子市長は「基本的には入れ墨が即ダメであるということではない」と16日の会見で語っている。入れ墨が市民に不快感や恐怖感を与えるなら、考えなければいけないが、「入れ墨的なものを楽しむという要素も海外にはあるので、文化の一つの問題として考える必要があると思います」と話した。調査も考えていないという。
なかなか難しい問題のようだが、5月18日付けの毎日新聞のコラム「余録」も入れ墨問題に触れている。
「魏志倭人伝」の中に、弥生時代の「日本人男性」は大人も子どもも体中に入れ墨をしていたという記述があり、「ならば入れ墨のない者は当時の役所をクビになったのか―とは、むろん大阪市での職員への入れ墨調査を聞いて頭をよぎった妄想である」。
また、「遠山の金さん」のモデルになった江戸時代の町奉行、遠山景元は、一説によると放蕩していた若いころに桜の入れ墨を入れた。幕府で昇進してからは常に肌着をまとい入れ墨を隠していたが、若いときに庶民の事情を知ったことが後の見事な裁きに影響を与えたという見方もあり、「大阪市職員の入れ墨事情は人それぞれだろうし、何らかの措置が必要なケースもあろう。ただ未来の景元を失わぬようにするのも組織の『マネジメント』だ」としている。
かなり興味深いが、ツイッターでは「金さんはレアケース。それに役職についてから入れ墨したわけではない」といった感想も出ていた。
大阪市では今後、入れ墨のある職員を市民の目に付かない部署に配置転換したり、入れ墨を消したりすることを促していくことを検討するということだ。