ギリシャ「取り付け騒ぎ」の様相に 未曾有のパニック?が迫ってきた

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ギリシャ国内では生活できなくなる?

   ギリシャがEU、またユーロから離脱した場合の経済的な苦境は、おそらくは筆舌に尽くしがたいだろう。

   これまで、ユーロ圏から離脱した国はない。現行では法的な制度や枠組みもなく、欧州中央銀行(ECB)や国際通貨基金(IMF)などが議論しているところでもある。

   しかし、SMBC日興証券・金融経済調査部の債券ストラテジスト、嶋津洋樹氏は「EUを離脱すればその段階でユーロは使えなくなるでしょう。また、ギリシャの新たな首相がユーロ離脱、新通貨『ドラクマ』を、一方的に宣言することも考えられます」と予測。おそらくは、ギリシャ経済はすぐさま混乱に陥る。

   ユーロから離脱したギリシャの国民生活はどうなるのだろうか――。

   嶋津氏は「エコノミストの中には、ドラクマ安に陥ることで一定程度の混乱さえ抜ければ輸出では有利に働き経済が回復すると、楽観的な人もいるようですが、そのようなことにはならないと考えています」と話す。

   「ギリシャはエネルギーの8割を輸入に頼っています。ドラクマで決済ができなくなれば、まずエネルギーが入ってきません。それだけでもう生活はできませんし、国が機能しません」と指摘する。

   ユーロになって安い外国製品が輸入されるようになったことで、ギリシャからは「モノづくり」も消えた。いまや観光業でもっている国なので、「輸出」する産業もない。

   「ギリシャ国内はECBもIMFも手の打ちようがなくなって、国連の専門機関などの別の枠組みでの支援が必要になる可能性がないとはいえません」と、嶋津氏はいう。

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