高速ツアーバスを催行する89社などでつくる高速ツアーバス連絡協議会は、夜間に450キロメートル以上運行する場合は交代の乗務員を乗せることを求めることなどの「安全指針」をまとめ、2012年5月16日に明らかにした。
群馬県の関越自動車道で46人が死傷した高速ツアーバス事故を受け、安全確保のための包括的な指針として初めて策定したもので、国土交通省に届け出た。
距離は高速道か一般道かを問わない。「乗務員2人」制のほか、インターネットなどでツアーを販売する際、走行距離や交代乗務員の有無を告知することを義務付けた。また、旅行会社やツアーバス会社が指針を守っているかを公表。問題のある会社のツアーは販売できないようにする。
たとえば、東京‐大阪線(約580キロ)では乗務員が2人になる。国の指針は現行、1人の乗務員が営業所を出てから運転を終えるまでの上限距離を670キロとしていた。関越道での事故後、国交省も新規制を検討しており、より厳しい基準が出ればそれにあわせるとしている。