県紙は論評抜きで淡々と報じる
この講演の内容は、沖縄タイムス、琉球新報の県紙2紙も記事にしている。だが、見出しは、
「『辺野古回帰』県民に謝罪」(沖縄タイムス)
「普天間県内回帰を謝罪」(琉球新報)
と、特に発言に批判的なものではなく、逆に、かつての鳩山氏の方針を支持するともとれるものだ。記事本文も論評抜きで発言内容を淡々と伝えている。それどころか、琉球新報では沖縄市在住の70歳男性の、
「(最低でも県外という公約が)個人の発想なのか国の発想なのか、当時は分かりづらかった。今日は彼の信念、沖縄を思う気持ちが分かり、感動した」
との声を紹介。比較的好意的に受け止めている。
県外移設を主張する鳩山氏の意見と、沖縄の世論が重なる部分があるだけに、その分批判が少なくなっている可能性もありそうだ。
なお、琉球新報は、5月16日の朝刊1面に、鳩山氏の単独インタビューを掲載。講演と同様の主張を繰り返した。
「県外移設を掲げたのは当然のことだ。期待を掛けた県民に応えられず、大変申し訳なく思っている」
「防衛、外務官僚はいかに辺野古に戻すかに腐心していた。県外移設はおかしいと、むしろ米側を通して辺野古でないと駄目だという理屈を導いたようだ」