政治や社会を皮肉ったパロディ記事を掲載している嘘ニュースサイト「虚構新聞」に騙されてツイッターで「マジレス」してしまう人が続出し、騒動となった。虚構新聞自体は昔からある老舗ネタサイトとして知られていたが、改めて注目が集まっている。
騒動の発端となったのは、2012年5月14日に掲載された「橋下市長、市内の小中学生にツイッターを義務化」という記事。大阪市の橋下徹市長が、小中学生のツイッター利用を義務化する法案の提出を予定している、という内容だ。
「橋下氏ならやりかねない」という誤算
もちろん、サイト上部には「虚構新聞」と書かれているし、最後まで読めば普通のニュース記事の文章ではないということも分かる。多くの人は「やっぱり虚構か」とすぐに見抜いたものの、ツイッターで今回の記事に釣られてしまう人が続出。「こんな独裁を許していいのか」と本気でコメントする人が多数出た。
これを受け、14日に虚構新聞はツイッターで「本日付記事でネット界隈をお騒がせしたことをおわび申し上げます」と謝罪。現実にあり得ないことを記事にするのがポリシーだったが、「橋下氏ならやりかねない」と思われたのが「誤算」だったとする。今後はより現実離れした記事にしていくという。
また、記事を読んだ人から「タイトルに【虚構新聞】と入れろ」という指摘も来たといいう。これについては「ご批判は理解できますが、言い換えると、それは本紙読者のリテラシーをバカにしているのではないかとも思うのです」と反論。今回の橋下市長のように、実名でネタ記事を書く際は「公人であること」をガイドラインとしているという。