ナインティナインの岡村隆史さんがラジオ番組で、カンボジアからの五輪出場がなくなった猫ひろしさんについてコメントした。直前になって参加資格を認めないとした国際陸上競技連盟を批判している。
発言があったのは2012年5月11日未明放送の「ナインティナインのオールナイトニッポン」(ニッポン放送)でのこと。
「今さら?こんなギリギリで言う?」
猫さんは、カンボジア国籍を取得し、同国代表として夏に行われるロンドン五輪にマラソンで出場しようとしていたが、5月初旬、国際陸連によって参加資格がないと判断された。
岡村さんは、猫さんも規約を調べるのが足りなかったといえば足りなかったとするも「こいつら(連盟)も悪いんちゃうかな。もっと早めに言うたれよ」「今さら?こんなギリギリで言う?」と憤る。アジア陸上競技連盟も、猫さんに無理だと伝えるべきだったと主張する。
また、国際陸連は3月に規定を改正した。過去に国際競技会で代表経験のない選手の国籍変更について特例と認められない限り、連続した1年の居住実績がないと五輪に出場できないようになり、猫さんが引っかかってしまった。岡村さんは「何でもそうや。古くから日本が何かしようとすると、必ず圧力かかるんですよ」と語る。
そして、ソウル五輪で、背泳ぎの鈴木大地選手がバサロ泳法を駆使して金メダルを獲った後、ルールが変更されてバサロで泳げる距離に制限ができたことを例に挙げる。
「もうちょい早めに言ってやれってのは、その通り」
岡村さんは「鈴木大地のクルーが、こうした方が速いと考えてやったこと。世界は日本がトップに立つとそれを抑えにかかんねん」。また、長野冬季五輪の後、スキージャンプの板の長さに制限がかかって、小柄な日本選手が不利になったとされることについても、「そんなのおかしい」とする。
「何か日本が世界で突出したら抑えられる。猫ひろしもそうや」
「かわいそうや。一生懸命やって、そのために帰化までしたのに。もっと早めに言うべき」
と力説する。猫さんが五輪に出られないのも圧力の一種と考えているようだ。
岡村さんの発言はネットでも話題になり、2ちゃんねるには多くの書き込みが寄せられた。「そもそもスキーや水泳と違って猫じゃメダルに全く届かないやんw」「活躍してからルール変更するのと今回の件を混同するのっておかしいだろ。猫ひろしがいつ活躍したんだよ」と、岡村さんの理屈が変だと指摘するものが多いようだ。
一方で、「トップアスリートではないし、猫が活躍する見込みは0なんだから、スキージャンプとかの話を持ち出してくるのは筋違いだとは思うけど、もうちょい早めに言ってやれってのは、その通りだと思う」というものも寄せられていた。
猫さんは12日の会見で、今後も芸人をしながらマラソンを続け、カンボジアからアジア大会や世界陸上に出場したいと考えていることを表明。4年後のリオ五輪も視野に入れているということだ。