「皇太子さまに恋をして頂く」必要性
皇太子さまの「ご意向」もなく、やみくもに小泉さんらが民間人の候補入りを提言すれば、「旧華族のお妃」にこだわる松平会長らの耳にほどなく入り、反対されることが目に見えているからです。
また将来、旧華族からではなく、民間からお妃を選ぶことになるとすれば、反対派を突破する糸口として、「皇太子さまに恋をして頂く」必要性が生じてくると、当時の選考首脳らは考えたはずです。
それはなぜか。皇太子さまのご結婚には「皇室会議を経る」必要があると皇室典範に定められています。皇室会議は、首相や衆参議長のほか皇族も入った10人で構成されます。
当時の皇室会議には、民間お妃には否定的とみられていた秩父宮妃も入っており、仮に会議前の面談や会議の場で反対されると、賛成派の人の考えにも影響が出かねない事態が想定されます。
お妃選考首脳らだけでは、とても皇族の方々を説得はできないであろうことを、首脳らが念頭に置いていたとしても不思議ではありません。