柏崎刈羽原発の再稼働が「前提」
しかも、総合特別計画は柏崎刈羽原発の13年4月の再稼働が前提になっている。東電は「地元の理解を得ていきたい」というが、「再稼働」が前提の計画なのだから、再稼働できなければ、電気料金のさらなる値上げもあるということだ。
一方、東電にできることは「身」を削るしかない。計画では2021年度までの10年間で3兆3650億円超のコスト削減に取り組むというが、その柱は人員削減だ。13年度末までに、11年度期初比連結で約7400人、単体で約3600人を削減。昨年6月以降実施している年収の一律カットを12年度末まで継続する。
11年度から原則3年以内に東電グループ全体で3301億円相当の有価証券を、さらにグループで保有する不動産2472億円相当(時価ベース)の売却を明らかにしている。
枝野経産相は総合特別計画の認定後、「大変残念で遺憾だが、電力の安定供給、賠償、廃炉と、やらなければならないことを実行するうえでやむをえない」と語った。