「仕分け集荷」「安定した日照」がカギ
北海道米の人気の秘けつは何なのだろうか。ホクレン農業協同組合連合会が発行しているニュースレター「北のごはん倶楽部」2号(06年12月発行)では、「品質にばらつきが少ない」ことを一因として挙げている。北海道では米を収穫した段階で、おいしさの決め手となる「タンパク値」と粒のきれいさを示す「整粒」とで品質を分ける「仕分け集荷」を大型施設で一気に行うため、同じ銘柄であればどこで買ってもほぼ同等の品質が買えるのだという。6月に梅雨がなく、他地域と比べて安定した日照が得られるのも利点だ。
料理評論家の山本益博氏は北海道米についてこう話している。
「北海道は本来、米の栽培には向いていませんが、技術の改良に加え、地球温暖化も手伝って、米の名産地がどんどん北上しています。この10年で北海道産の米はとても進化を遂げています。私はまだ『ほしのゆめ』『ゆめピリカ』くらいしか印象に残っていませんが、十分な甘みには欠けるものの美味しいご飯です。現在は冷害より台風が天敵ですが、将来最も期待できる米の生産地になることは間違いありません」