「1キロ1万円」最高値 今年の水揚げまだ2日
日本のウナギ消費量は年間6万~8万トン程度。しかも、4万~5万トンを中国と台湾からの養殖ウナギが占めていて、天然ウナギは約250トンしかない。
そうした中で、国産の天然ウナギの卸値は4月17日、東京・築地市場で史上最高値をつけた。この日入荷したのは2012年の「初もの」で、岡山産。前年に比べて50%アップの1キログラム1万円で取引された。
消費の多くを占める養殖ウナギの稚魚が不漁で高騰していることが、天然ウナギの価格にも波及したとみられる。
天然ウナギの漁期は4~11月ごろだが、「毎日揚がるものではない。築地では1日2000トンもの水産物が揚がるが、その中で天然ウナギは1、2匹あればいいほう」(市場関係者)という。5月に入ってからはまだ市場に出ておらず、4月17、18日の岡山産以来、取引はない。
ただ、天然ウナギの消費は、「地産地消」が少なくないそうだ。
ちなみに、取引相場は平年であれば約1キロ3518円~4353円。それが2011年は6000円~7000円程度だったから、値が上がっていることも間違いない。