遊び場がなかった仮設住宅の敷地内に屋外遊具を設置
現在、福島県相馬市の13ヵ所の仮設住宅には、合わせて400人ほどの子どもたちが暮らしています。この子どもたちは、震災によって家族や親戚、友達を亡くしたり、あるいは家が津波で流されてしまったりという大きな喪失体験を持っています。また、仮設住宅の敷地には遊べるような広場や遊具がなく、車も入ってくるため、子どもたちは充分に体を動かすことができません。精神面の安定や健全な発達に最も重要となる「遊び」の時間を確保できていない状況でした。
そこで、難民を助ける会は、子どもたちが狭い仮設住宅内で抱えるストレスを発散し、運動不足を解消できるような遊び場を作るために、仮設住宅の敷地内に遊具を設置する支援を開始しました。
2012年3月13日、最初の仮設住宅で4つの遊具の設置工事が終了。翌朝7時、福島事務所の横山恵久子がその仮設住宅を訪れると、子どもたちの楽しそうな歓声が聞こえてきました。登校前の子どもたちが、設置されたばかりの遊具でさっそく遊んでいたのです。