子どもの花粉症増える 「蓄積して発症」はウソだった?

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花粉症は「遺伝する」?

   花粉症といえば、体内に蓄積されたアレルギー物質(スギ花粉など)が、ある日突然外部の花粉などに反応してアレルギー反応を起こすと思っていた人は少なくないだろう。そのため、年齢を重ねた、大人になって罹る病気と思われてもいた。

   それが小さな子どもが発症するケースが増えているのは、なぜだろう――。免疫・小児アレルギーの専門医で、大阪府済生会中津病院小児科の末廣豊医師は「両親がスギ花粉症の場合、そのお子さんは理論的にはほぼ100%、スギ花粉症になります」と言い切る。「遺伝」、というのだ。

「アトピーなどの症状のアレルギーも両親のどちらかが(アレルギーを)もっていた場合は60~70%、両親とももっていると80%以上の確率で発症します。花粉症もアレルギーですから、同じように、つまり『遺伝である』と考えられるわけです」

   たしかに突然に発症する人は少なくないが、「花粉が飛散する量や、その人の体調によって、症状が表に出ていなかっただけと思われます。(発症した人は)事前にアレルギー検査を受けていればアレルギー反応があったはずですよ」という。

   花粉症は、くしゃみや鼻水、鼻づまりなどが典型的な症状だが、小さい子供の場合はこれらの症状が表に出てこないことがあるそうだ。

   末廣医師は、「子どもだからといって軽くみてはいけません。子どもほど早めの予防が大事で、そのためには親が早く気がついてあげるしかないんです」と、アドバイスする。

   鼻をすすったり、目や鼻をこすったり、目の周りが赤くはれたりといった症状には要注意。「集中力が落ちて勉強の成績が落ちるなんてこともあります」と話す。

   ロート製薬の調べでは、子どもに花粉症の症状が出ている季節は、「4~5月」が最多(62.9%)という。

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