「出版社と心中する以外に生き残る道があるはずだ」
「漫画貧乏」は、出版社に原稿料と印税の見直しを求める内容で、佐藤さんと思われる主人公の出版社との付き合いや、連載を続ける上での苦労話がふんだんに書き込まれている。例えば、新人が連載を始めても出版社からの原稿料だけでは生活できず、単行本が売れなかった場合は借金だけが残る、という実態だ。
出版不況が叫ばれても社員に危機感はなく「10年後、漫画はあるのでしょうか?」と問いかけた。また、自分が書いたマンガなのに、出版社が様々な権利を独占しているとも嘆いている。そして、こうした出版社と心中する以外に生き残る道があるはずだとも書いた。佐藤さんは09年9月7日から自身のサイトで漫画の有料配信も始めている。
講談社に今回の出版契約解除に話を聞いてみると、同社コミック販売部では契約解除になるのは事実だ、と認めた。ただし、まだ交渉は継続中であり、佐藤さんがブログに書いた日付などに関しては決定事項ではない、と説明した。人気を保っている作品が絶版になることは珍しいが、絶版となる日付が決まれば、流通しているものについてはそのまま販売されるものの、講談社の倉庫にある「ブラよろ」は全て破棄されることになるという。