中国製ソーラーパネルが日本を席巻する?
一方、再生可能エネルギーの全量買い取り制度が始まる7月の稼働を目指し、メガソーラーは建設ラッシュだ。
ソフトバンクのSBエナジーが手がけるメガソーラーだけで、京都市(発電出力4200キロワット)や群馬県榛東村(2400キロワット)が建設に着工。さらに徳島県松茂町(2800キロワット)と同小松島市(2800キロワット)、鳥取県米子市でも3万キロワット級のメガソーラーの建設計画が進行している。
たしかに、メガソーラーは電力会社が電気の全量を1キロワット時あたり42円で、20年間にわたり確実に買い取ってくれるのだから、儲かりそうだ。利幅を大きくしたければ、メガソーラーの建設費用やランニングコストをできるだけ安くすればいい。
メガソーラーの場合、出力1キロワットあたりの初期投資額は約30万円とされる。この中にはパネルのほか、架台や直流を交流に変換するパワーコンディショナー、工事費(用地の取得を除く)が含まれているが、最もコストがかかるパネルを安く大量に仕入れれば、コストは下がる。
そうなると、中国メーカーは圧倒的に強い。11年度は円高の影響もあったとはいえ、「国内メーカーより3~4割安く出回っている」(メーカー関係者)という。
家庭用となれば、「安く仕上げたい」というニーズが強まるので、中国産ソーラーパネルが日本の住宅の屋根を席巻する可能性がないわけではない。