オリンパスの粉飾決算について、監査法人の6割超が事件を「見抜くのは難しい」、「見抜いても対応が難しい」と答えていることがわかった。日本経済新聞が全国の主な監査法人を対象にアンケートを実施し、2012年4月25日付で報じた。
オリンパスの粉飾決算事件では、あずさ監査法人と新日本監査法人が監査担当だったが、ともに粉飾を見抜けなかった。アンケートでは同様のケースがあった場合の対応を聞いたところ、37%が「見抜いても対応が難しい」、24%が「見抜くのが難しい」と答えた。「発見、対応できる」との答えは17%だった。
不祥事をめぐり監査法人の責任を問う声があるが「捜査権はなく一定の限界がある」「世間の期待と監査人が果たす役割にギャップがある」との指摘があったという。
なお、調査は4月上旬までに全国の監査法人を対象に実施し、46の監査法人から回答を得た。