ウサギカフェ「愛らしい」人気急上昇 「癒し」求めて3時間待ち

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   首都圏を中心に「ウサギカフェ」が人気を集めている。店内に放たれたウサギと触れ合おうと、週末ともなれば長時間待たないと入れないほどだ。

   この種の店では「猫カフェ」が先輩格だが、訪れる人は、猫とは一味違ったウサギならではの「癒し」を求めてくるという。名前を呼べば駆け寄ってくるような「意外」な人懐っこさで、人々を魅了するようだ。

名前を呼ぶと駆け寄ってきて甘える

おとなしいだけでなく人懐っこさもある(写真提供:「Ra.a.g.f」)
おとなしいだけでなく人懐っこさもある(写真提供:「Ra.a.g.f」)

   東京都内の「Ra.a.g.f(ラフ)」は、ウサギと遊べる専門店だ。2011年4月に原宿店、11月に自由が丘店を相次いで開店した。店で飼育されているウサギを選び、室内スペースで一緒に過ごすシステムだ。ウサギをなでたり、写真を撮ったりと楽しみ方は人によってさまざまだと、同店の担当者は話す。

   客層は、カップルや女性グループを中心に大学生から30、40代が多いという。自由が丘店では住宅地が近いせいか、家族連れの来店も少なくない。スーツを着たビジネスマンがひとりでやって来るときもあるそうだ。

   ペットとしてウサギを飼う人もいるが、その割合は決して大きくない。内閣府の2010年度「動物愛護に関する世論調査」によると、飼育している動物の種類では犬が58.6%、猫が29.2%なのに対してウサギは2.4%にとどまる。しかし、温厚で甘えたがりの性格を好む飼い主の間で根強い人気があり、ブリーダーや外国産のウサギを販売する専門店があるほどだ。「Ra.a.g.f」を訪れる人の中には、自分で飼っているウサギを連れてきて、店にいるウサギと一緒に遊ばせるのを目的に来店する姿も見られる。

   「ウサギって、こんなに人になつくのかと驚く方もいます」と、「Ra.a.g.f」の担当者は明かす。店にいるウサギには名前が付けられているが、客が名前を呼ぶと駆け寄ってくるほど慣れている。毎日、人間と接するうちに「怖くない」「おやつをくれる」という意識が定着したためのようだ。柔らかい毛で覆われた愛らしいウサギが気を許して甘えてくるうちに、すっかり「メロメロ」になってしまい、何時間も店に滞在する人もいる。週末ともなれば大賑わいで、「3時間ほど待っていただくこともあります」。

ひざの上に乗せてなでていても逃げない

   横浜市で2008年にオープンした「猫カフェれおん」は、2010年10月にウサギカフェを併設した。ふたつのカフェは別々に仕切られているが、客は両方を自由に行き来することが可能だ。

   店に取材すると、ウサギカフェには20~30代のカップルが多く、最近では遠く北海道や福岡、高知からやってくる客もいると話す。ウサギカフェの知名度がアップしたうえ、ちょっとしたブームも追い風となり、店舗がある横浜中華街を観光したついでに立ち寄るケースもあるそうだ。

   自由気ままな猫とは違って、「おとなしいウサギは、ひざの上に乗せてなでていても、逃げないのが特徴です」(「れおん」担当者)。そのため、特に子どもにはお勧めだと言う。「肌触りの良さ、長い耳を触るしぐさの愛くるしさに癒されるという声を、多く聞きます」。

   間もなくゴールデンウィークが控えている。かわいいウサギと遊んで日ごろの忙しさから解放されたい、子どもと一緒に動物と触れ合いたい、といった人たちが大勢押し寄せるかもしれない。

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