「中国人が40億円で買いたいと」
産経新聞も、石原知事発言があった4月17日(ネット版)、「『10~15億円になる見込み』(関係者)」と、山田教授に近い数字を報じている。
東京都がいくらで買うのか、とは別に「3島の相場」の話になると、100億円を大きく超える情報もある。
地権者の知人でフォトジャーナリストの山本皓一氏は、「200億円を提示したり、つい最近も中国人が40億円で買いたいと言ってきたりした」(日本テレビ系「スッキリ!!」、18日)という地権者側情報を語っている。
地権者の弟、栗原弘行氏は「外国資本が350億円で買いたいと言ってきたこともある」(モーニングバード!、18日)と明かした。ただ、石原知事との間では、「いくらという話は出ていません」と説明した。
「350億円」もの巨額の数字は、どういった根拠から出てくるのか。参考になるのは、2009年に台湾の不動産会社が公表した試算だ。尖閣諸島の土地価格を「約280億円」と見積もった。
「現地」の沖縄県石垣市の不動産屋数件にも聞いてみた。「見当がつかない」「担当者がいない」という答えが多い中、石垣市の中心である石垣島のやや西にある無人島が3500万円で売られているという参考情報もあった。
尖閣諸島は、石垣島の北にある。先の無人島の値段と面積を参考に、尖閣3島の面積から単純計算すると、3島の値段は約195億円になる。もっとも、「面積だけで単純計算しても意味はない」そうだ。
東京都の猪瀬直樹副知事は、尖閣諸島の購入費について、全国から寄付を募る方針を明らかにしている。東京都の負担分が、議会議決が必要な「2億円以上」を下回る可能性もあるのだろうか。