旧建設、通産省のOBも
2001年の省庁再編以前に役所を退任していた例もある。
藤川寛之氏は、旧建設省(現国土交通省)道路局長だった。白川進氏は、旧通産省(現経済産業省)基礎産業局長を経て東電の取締役に就任し、後に東電副社長も務めた。
「延べ29人」のうち、官僚OB以外ではほとんどが、荒木浩・元会長ら東電役員OBだ。東電副社長を経て自民党参院議員も2期務めた加納時男氏の名前もある。ほかに、国際協力銀行OBが1人含まれている。
そもそも「顧問」は何をする仕事だったのか。東電に聞いてみると、「経営に関わる専門的な知識と経験に基づいたアドバイスを適宜頂くため」に置いていたそうだ。
顧問を廃止した理由は、「会社としての必要性と本人の意向等を総合的に判断した」結果だと説明した。11人の顧問のうち、有給8人の年間報酬は計7700万円で、経費削減の側面も指摘されている。
関西電力にも、顧問についてきいてみた。「顧問は若干名いるが、詳細は公表していない」「官僚OBの顧問はいない」という回答だった。