テレビ局が視聴率のために、夫婦げんかをわざわざ取り上げている――。大家族ものの人気番組に出演しているビッグダディこと林下清志さん(46)が、けんかの真相についてこう説明したと週刊誌が報じ、話題になっている。
「何回も何回も何回も、こんなのばっかり! もううんざりなの!」
台所に立った妻の美奈子さん(29)が、清志さんに切れまくる。清志さんも、そっけない対応で反撃し…。
テレビでは「離婚を決断!」と紹介
2012年4月7日に3か月ぶりに放送されたテレビ朝日系のスペシャル番組「痛快!ビッグダディ」は、こんなシーンが繰り返された。
06年から続いているシリーズで、清志さんは、同じく子だくさんの美奈子さんと11年に再婚し、今度は、5男9女の計14人の子どもたちのパパになった。しかし、もうすでに夫婦間に亀裂が入ったとされ、この日午前中の第1部で、「ついに18歳年の差夫婦が離婚を決断!」と紹介されたのだ。
その効果もあってか、夜の第2部では、平均視聴率(関東地区)が、16.1%に達した。これは、テレビ番組の週間視聴率として、トップ10に入るほど高いものだ。
結局、番組は、2人が子どもたちのためにも折れて、歩み寄りをみせる場面で終わった。これで、離婚の危機はひとまず回避されている。ところが、番組の最後で、すでに新たな問題が起こっていると告げられたのだ。その続きは、ゴールデンウィークの2時間スペシャルで放送するとしている。
これでは、あたかも2人がいつも夫婦げんかばかりしている印象になる。しかし、週刊ポストの4月16日発売号によると、清志さんは、インタビューに対し、それは違うと否定したというのだ。
「視聴率のために取り上げている」
林下清志さんは、経営する香川県小豆島の接骨院で記者に応対し、番組内容に反して、夫婦げんかはそんなに多くないと明かした。テレビ局が視聴率のためにわざわざ取り上げて、夫婦げんかが見たいという世間のニーズに応えているだけだというのだ。
週刊ポストの記事では、接骨院内を見に来た観光客らに2人がピースサインをして撮影に応じていたとしている。また、近隣住民も2人のけんかを見たことがないと証言しており、ラーメン店やパチンコ店で仲良くしているところが度々目撃されているという。
接骨院の入りが悪くて、生活が苦しいというのも疑問視された。それは、観光客がたくさん来ており、ゴールデンウィーク中も予約が埋まっているほどだからだという。
こうしたことは本当なのか。J-CASTニュースでは、接骨院の近所に何人か電話で取材したが、いずれも2人と接点がほとんどなく、分からないと繰り返すだけだった。2人が小豆島に引っ越してきて間もないこともあるかもしれない。
ネット上では、「テレビは視聴率さえ稼げれば モラルなんてどうでもいいからな」と批判的に見る向きもある。一方で、「あれはドキュメントじゃ無くてドラマだろ」「最近のつまらんドラマより全然おもしろい」といった見方もあった。