宇宙航空研究開発機構(JAXA)が2012年4月2日から募集をはじめた寄付金が、開始して10日で約1000万円を集めた。
小惑星「イトカワ」の砂粒を世界で初めて採取した探査機「はやぶさ」の帰還は、人々に勇気と感動を与え、映画化されるほどの人気を呼んだが、後継の「はやぶさ2」を打ち上げるには十分な予算がついていない。その一助になれば、と寄付金が集まっている。
一人あたりの寄付金額も1万円前後
JAXAは2日から、インターネットなどから簡単にできる寄付金の募集を開始した。フューチャーコマースが提供するインターネット寄付金収納サービス「F-REGI寄付支払い」を導入し、UCカードをはじめとするマスターカードやビザカードの国際ブランドが付いたすべてのクレジットカードとインターネットバンキング(Pay‐easy=ペイジー)による寄付の受け付けを開始した。
このサービスを利用すれば、銀行の窓口へ行くことなく寄付できる。寄付金額は1000円単位で、寄付にあたっては「はやぶさ2」「有人宇宙船/有人打上げロケット」「きぼう日本実験棟の利用」「宇宙科学研究」など、JAXAが寄付を募っている事業と決済方法を選べば、インターネットですぐに寄付できる。
JAXAは、4月12日時点で1131万6000円の寄付金を集め、「本当に多くのご厚意に感謝しています」と話している。しかも、一人あたりの寄付金額も1万円前後と「少なくない金額が寄せられている」という。
インターネットからの寄付のほか、JAXAの筑波宇宙センターや調布航空宇宙センター、相模原キャンパス、種子島宇宙センターの各展示館でも、募金箱による寄付の募集も実施。「(「はやぶさ」が映画化されるなど)話題がホットなだけに関心も高いようです」とみている。