過去2回は水深が深く回収できず
過去2回のロケット打ち上げの際は、落下地点の太平洋側の水深が深かったこともあって、いずれも残がいの回収には失敗している。だが、今回は、回収できる可能性が高そうだ。朝鮮日報が3月19日に報じたところによると、ロケットの1段目がほぼ燃え尽きたうえで黄海沖約140キロに落下することが予想されていた。これは、今回、ロケット全体が落下した地点とほぼ同じだ。黄海の水深は平均で約40メートルで、回収は現実的だとみられている。例えば、02年に韓国が国産液体推進科学ロケット「KSR3」を黄海上に打ち上げた際には、ロケットの回収に成功している。記事によると、韓国政府の消息筋は
「残がいを通じ、北朝鮮の長距離ミサイルに関する高度な技術情報を得ることができる」
と3月時点で期待を寄せていたが、予想よりも大きい成果が得られる可能性もある。予想時点では、1段目のロケットは高度250~300キロで切り離されるとみられていたため、「大半は燃え尽きるか損傷する」とみられていた。だが、実際に落下したのは、それよりも100キロ以上低い高度151キロ。分解してはいるものの、部品が燃えてなくなる割合は大幅に少なくなっている可能性がある。
現場は公海と見られ、韓国以外にも、中国、ロシア、米国がロケットの捜索を始めているという。