「我が窮状(憲法9条)」という歌も
沢田さんはすでに2011年9月、「さようなら原発1000万人アクション」に賛同コメントを寄せている。同アクションのサイトによると、沢田さんは
「美しい日本を護るために一人でも多くの覚悟が不可欠です。個人としては微力ですが、歩を進めましょう。声なき声を集めて。さあ!」
とコメントしている。
2011年12月の沢田さんのコンサートでも、会場ロビーで「さようなら原発1000万人」の署名集めが行われたという。
脱原発を含む東日本大震災をテーマにしたCDを出すことについて、沢田さんは毎日新聞(12年3月8日付)のインタビューで心境を語っている。
「これで売れたいとか下心があったら『被災者の気持ちじゃない』と言われたら困るけど、下心がなければ『いや、これは僕の気持ちなんだもの』って。それで十分じゃないですか」
大手プロダクションから1985年に独立した後、不遇時代が続いたときに「あいつはちゃんと考えている」と思われるような曲を歌おうと考えたのだという。
2008年には、「戦争放棄」などを定めた憲法9条にかけた「我が窮状」を発表し、「窮状(9条)守(護)れないなら 真の平和ありえない」と歌った。
沢田さんは、2011年秋から「ザ・タイガース」の元メンバーらと共に全国ツアーを始めた。12年1月24日の最終日には、病気療養中の岸部シローさんも駆けつけ、1971年の解散公演時のメンバー5人が集まった。
2012年6月からの「沢田研二ツアー」も決まっており、今も精力的な活動を続けている。ツアーのタイトルは、新CDと同じ「3月8日の雲~カガヤケイノチ」だ。CDに収録されている脱原発曲「F・A・P・P」も披露されるのだろうか。