「ジュリー!」「うぉぉぉぉぉぉ、ジュリーっ!」とネットのツイッターで、ジュリーの愛称で知られる歌手、沢田研二さん(63)が話題になっている。
沢田さんが発表した脱原発ソングに、次第に注目が集まり、従来のファン層を超えて「脱原発」に共感する人たちの支持を受けているようだ。「あのジュリーが脱原発ソング?」と驚きの声も上がっている。
「バイバイ原発」「へこたれないで福島」
沢田さんと言えば、グループサウンズ「ザ・タイガース」のボーカルとして活躍し、ソロになってからも「勝手にしやがれ」(1977年)などヒット曲を連発した。「TOKIO」(80年)では、開いたパラシュートを背負う派手なパフォーマンスでも人気を集めた。
そんな沢田さんの印象が強いせいか、沢田さんが脱原発ソングの新曲を出したことについて、ツイッターでも、俳優の故松田優作さんの妻、松田美由紀さんが、
「まさか、沢田研二さんが脱原発の歌をうたうなんて想像もしてなかった。すばらしいなぁ」
とつぶやくなど、驚きや賛同の声が広がっている。個人ブログに歌詞の書き起こしを載せる人もいる。
今のところ脱原発に反対する人からは、沢田さんの歌への反応は余り多くないようだ。
沢田さんは2012年3月、収録4曲がすべて東日本大震災をテーマにしたCD「3月8日の雲~カガヤケイノチ」を発売した。4曲とも、作詞は沢田さん本人だ。
うち、脱原発をテーマにしたのは「F・A・P・P(フクシマ・アトミック・パワー・プラント=福島原発を指す)」で、「バイバイ原発」「へこたれないで福島」などと歌う。力強いリズムの曲だ。
脱原発を訴える音楽関係者といえば、坂本龍一さんが有名だ。2011年夏、作家の大江健三郎さんらとともに「さようなら原発1000万人アクション」の呼びかけ人となった。12年7月に自らも参加する脱原発を訴える音楽イベント「NO NUKES 2012」を開くと発表もしている。